発疹(ブツブツ)がでたら 看護師さんに聞く「子どもの病気対処法」vol.7
2020年12月05日
子どもの皮膚にブツブツがでたら、どうしていますか?
原因はさまざまなので、間違った対応をすると悪化することもあります。注意しておきたいことを小児救急看護認定看護師さんに教えていただきました。
●受診してほしい発疹
緊急度が高い発疹です。下記症状が1つでもある場合は、救急車を呼びましょう。
・呼吸困難がある
・顔色や全身の血色が悪い
・意識状態が悪い(反応がない、目の焦点が合わないなど)
下記症状が1つでもある場合は、早めに受診してください。
かかりつけ医の診療時間外なら救急を受診しましょう。
・38度以上の熱がある
・皮膚が盛り上がり、急激に全身に広がる
・咳がでている、ゼェゼェしている
・吐いたり、下痢したり、発疹以外の症状がある
最後にかかりつけ医を受診してほしい発疹です。
・かゆみが強い
・水ぶくれになっている
・翌日も発疹や赤みが消えない
・発疹部分から浸出液(ジクジクとにじみ出てくる透明または、やや黄色っぽい液体)がでている
・発疹部分の皮膚が簡単にめくれる
●おうちで注意すること
・発疹がでてから30分間は注意が必要
症状が急激に悪化する可能性があるので、発疹がでてから30分間は、そばで様子をみましょう。
・むやみに塗り薬を使用しない
今回の発疹に対して処方されたお薬を医師の指示通りに使いましょう。
過去に処方された塗り薬や家族が処方された塗り薬、市販の塗り薬などは、発疹を悪化させる可能性があるので、使わないでください。
・タオルやコップなどは共有しない
他の人にうつる感染性の発疹もあります。家族と同じものは使わずに、別々にしましょう。
●痒みがあるとき
・冷やしてみる
冷やすと痒みが軽減することがあります。保冷剤や氷を入れたビニール袋などをタオルでくるみ、痒みのひどい部分にあてましょう。冷却シートは、粘着部分が皮膚に刺激を与え痒みを増強させるので、使用しないでください。
・かきむしらない
手袋をしたり爪を切って、かきむしらないようにしましょう。好きな遊びをしてあげるなど、気を紛らわす工夫も大切です。
●お風呂はどうする?
ぬるま湯のシャワーでサッと洗い流しましょう。
皮膚を温めると発疹がひどくなることがあります。お風呂にはつからず、短時間ですませます。ゴシゴシこすらないようにして清潔にしましょう。
~看護師橋本さんからのメッセージ~
一口に発疹といっても、蕁麻疹や水疱瘡など、いろいろな種類があります。皮膚症状以外に発熱や嘔吐、咳がでるようなときは、受診の目安を参考にして病院へ行きましょう。
お話を伺ったのは
北九州市立八幡病院 小児救急・小児総合医療センター
小児救急看護認定看護師 橋本 優子 氏
小児救急、小児外来等を経て、現在は小児病棟で0~15歳の子どもたちと温かい笑顔で日々向き合っている。
北九州市立子どもの館にて、月1回子育て勉強会講師も務める。
タグ: 子供の病気, 子育ての悩み, 赤ちゃん, 出産・子育て