『おっぱいマッサージって痛いの?』 葉っぱ助産院ようこ先生のおっぱいのはなしvol.3

『おっぱいマッサージって痛いの?』

葉っぱ助産院ようこ先生のおっぱいのはなしvol.3

 

赤ちゃん

 

「お産した時に受けたおっぱいマッサージがすごく痛かったので、びくびくしながら来ました。」

初めて当院に来られる時、どなたも少なからずこのように思っていらっしゃるようです。

 

『マッサージは痛いもの』

『つまっているんだから、開通させるためには痛いのは当たり前』

 

このように痛みを我慢してこそ、よくなるものと思われているかもしれませんね。

 

 

しかし、本当におっぱいマッサージは痛くなければ効果がないものなのでしょうか?

 

私の答えは「NO!」です。

 

逆に、本当はおっぱいマッサージは気持ちがよいものです。普通身体のマッサージに行くと、気持ちが良くなって寝てしまいますよね。本来はそれが「マッサージ」というもののはずです。

 

おっぱいマッサージを受けながら気持ちよくて寝てしまう、、、それが本来の姿なのではないでしょうか。

 

それなのに、なぜ「おっぱいマッサージ=痛い」というイメージがついてしまっているのでしょうか?

 

実は、私たち助産師はおっぱいマッサージを学校で一度も習っていないのです。私たちは形式的に「おっぱいマッサージ」という名の下におっぱいを触っていますが、それは自己流だったり、先輩の見様見真似だったり、「硬いからほぐす」的な要素が大きいのです。

 

私自身、助産師として病院やクリニックに勤めていた時にも、当たり前のように「おっぱいマッサージ」をやっていました。もちろん治そうと思って、それが正しいと思ってやっていました。

 

けれども、今考えると、きっと痛かっただろうな、かえって悪化させてしまったこともあるだろうな、と思います。それがわかったのは、おっぱいマッサージを専門的に学びに行ってからです。

 

私は元々乳房マッサージだけで独立したいと思っていたので、1年間乳房マッサージの勉強に行きました。そこでは「お母さんに絶対に痛い事をしてはいけない」と言われ、マッサージそのものも痛みのないものでした。

 

熟練した先生や先輩たちのマッサージを受けているお母さんたちは、楽しく会話しながら、時には寝息も聞こえる状態でした。「いたーい!!」と声が聞こえたこともあった今までとは全く反対の光景でした。

 

以前私の友人が言っていた「昔あるおっぱいマッサージを受けていたママさんが『気持ちいい~』と言っていた、その光景が忘れられない」というのは、まさにこういうことだったんだろうなと思いました。

 

ただ、技術の習得は本当に難しいものでした。1年勉強してもうまくいかない。果たして私は本当にマッサージできるようになるのかしら?

 

そんな不安の中必死に練習と経験を重ねたところ、いつの頃からか私がマッサージをしている最中にスースーとママさんの寝息が聞こえるようになってきました。その音を聞きながら1人でなんだか嬉しくなっています。

 

私も「痛くない」だけでなく、「気持ちがいい」と全員に言ってもらえるようなマッサージが早くできるようになりたいですね。


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山田葉子

葉っぱ助産院代表

山田葉子

北九州市門司区出身  1993年徳島大学医療技術短期大学部 看護学科卒業 看護師免許取得  1994年徳島大学医療技術短期大学部 専攻科助産学 特別専攻卒業 助産師免許取得  2000年看護学士取得  2011年堤式乳房マッサージ法認定取得  2013年堤式専門母乳外来にて勤務  2014年母乳外来専門葉っぱ助産院開業   その他、愛知県内の総合病院やクリニック、千葉県内のクリニック、北九州市内のクリニックなど各施設の産科病棟にて助産師として約 10 年間勤務。
https://www.happajosanin.com/