子どもの咳が辛そうなときは? 看護師さんに聞く「子どもの病気対処法」vol.4
2019年04月19日
小さな子どもの咳は、全身で咳き込むことも多く見守るのもつらいものですね。
小児救急看護認定看護師さんに伺ったところ、原因は、感染症や喘息、アレルギー、誤飲などが考えられるそうです。咳が少しでも楽になる方法や咳エチケットなどをまとめました。
- 受診するタイミング
下記症状がある場合は、救急車を呼びましょう。
・唇が紫色をしている
・呼吸が浅く、喘ぐような息をしている
下記症状が1つでもある場合は、早めに受診してください。
かかりつけ医の診療時間外なら救急を受診しましょう。
・呼吸をするとゼェゼェ、ヒューヒューという
・咳き込む前に物をくわえていた(誤飲の可能性がある)
・声がかすれて、ケンケン、キュンキュンと時々咳き込む
・呼吸が速く苦しそう(肩で息をしている)
・湿疹が出ている
・横になれない
当てはまる症状が1つもなければ、通常の診察時間にかかりつけ医を受診しましょう。
- 家庭でできるホームケア
<喉をうるおす>
咳が止まるタイミングを見計らって、水やお茶、経口補水液をひと口ずつ飲ませましょう。乾いた咳より湿った咳のほうが楽になります。
<加湿する>
部屋に洗濯物や濡れタオルを干したり、加湿器を使って部屋の湿度を下げないようにしましょう。乾燥していると咳が出やすくなります。
<上半身を高くする>
仰向けに寝ているよりも、座った姿勢や抱っこされているほうが呼吸しやすいです。
寝かせる場合には、背中にクッションなどをあてて上半身が少し高く保たれるようにします。咳で眠れないときは、抱っこして呼吸を楽にし、背中をトントンと軽くたたいてあげるなど、安心感を与えてあげましょう。
- 咳エチケットとは
咳やくしゃみをするときに、マスクやティッシュなどを使って口や鼻をおさえ、他の人にうつさないようにすることです。
・マスクは正しく着用しましょう。
鼻からあごまでを覆い、隙間がないようにします。
・使用後のティッシュは、すぐに蓋つきのゴミ箱に捨てましょう。
・汚れた手は洗いましょう。
- 吐いてしまったら
咳き込んで吐いた場合は、まず心配いりません。
食事は食べられるものを食べさせて構いません。ゼェゼェやヒューヒューが強いときは、スープやゼリー、アイスクリーム、プリンなどつるりとした喉越しのよいものから少しずつ食べさせてあげましょう。
- 気管支喘息の治療薬を持っている人は
医師から処方されている吸入や飲み薬を使っても症状がおさまらないときは、すぐに受診してください。
とっさの事態に慌てないように、咳が止まらないときやゼェゼェしているときの治療薬の使用方法、その後の受診の仕方などをかかりつけ医と決めておくと安心です。
~看護師橋本さんからのメッセージ~
マスクを嫌がる子どもには、お気に入りのキャラクターのものを準備したり、好きな香りつきマスクを試してみるのもいいですね。一番大切なのは、よく褒めてあげることです。病院でも褒めてあげるとしてくれますよ。
感染予防には、ママだけではなく咳をしている本人がマスクをすることがとても大切です。
お話を伺ったのは
北九州市立八幡病院 小児救急・小児総合医療センター
小児救急看護認定看護師 橋本 優子 氏
小児救急、小児外来等を経て、現在は小児病棟で0~15歳の子どもたちと温かい笑顔で日々向き合っている。
北九州市立子どもの館にて、月1回子育て勉強会講師も務める。
私も子どもが夜中に咳き込んで起きてしまったときに、枕を背中に入れてみました。朝まで寝てくれ、とても助かりました。みなさんもできることから試してみてはいかがでしょうか。
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