先生教えて!プログラミング教育の疑問 ミラ窓編集部「子どもの教育」vol.3
2019年07月31日
2020年度から小学校で必修化される「プログラミング教育」。どんな内容で実施され、親はどうサポートすればよいのでしょう。今回はそんな疑問をプロに聞きました!
日頃からミラ窓のイベントにもご協力くださっている福岡県下6校を展開するパソコン教室「アドバンスクール」の黒木啓志さんと山口智史さんに、プログラミングを学ぶ意義や子ども向け教室選びのヒントを伺いました。
(編集部)プログラミング教育が小学校で必修化されるそうですね。
まず知っていただきたいのは、プログラミングという教科ができるわけではなく、算数や理科の中にプログラミング的な考え方を用いていく、ということです。例えば「正三角形を描く」(算数)「センサーライトを制御する」(理科)といった課題に「ヴィジュアルプログラミング言語」と呼ばれる簡便な手法で取り組みます。これは専門的なコードを打ち込むことなく、視覚的にコンピューターへ指令を出す手法です。
(編集部)コンピューターに指令を出す…とは?
例えば、コンピューターに正三角形を描くという課題を考えてみましょう。
正三角形を描く過程は、まず直線を書き、そこから内側の角度が60度になるよう折り返し、はじめと同じ長さの直線を引く…と分解できます。これを1ステップずつコンピューターに命令することで、「正三角形を描く」ことができるというようなものです。
(編集部)プログラミング学習を通して得られる力はどんな力なのでしょうか?
過程を分解して再び組み立てる考え方を「論理的思考」と呼びます。うまくいかなければ、どのステップが原因かを探り、改善してやり直す。このトライアンドエラーの繰り返しが、「困難にぶつかったときに改善点を見出す力」を養います。
それはまさに、今注目されている「生きる力」とも言えるのではないでしょうか。
(編集部)私たち親はどんな心構えをしておくとよいのでしょうか?
プログラミングは「考えるトレーニング」。正解することより、どんなプロセスをたどるかが重要です。私たちは日頃から、親御さんはヒントを与えても正解は教えないという態度でお子さんに寄り添っていただくようお勧めしています。
上手くいかなければやり方を変えて諦めず挑戦することが大切です。ぜひそこに伴走してあげてください。お子様が課題を解決したら、“プロセス”を発表させる機会を設けて、そのやり方を評価してあげること、お子さんの自信を育んでいくことも大切です。
(編集部)教室選びで気を付けることはありますか?
必修化を前に様々なプログラミング教室が登場していますね。選ぶときは、実際に見学して「担当する講師とお子様の相性」「本人が望めば難易度の高いプログラミングにも挑戦できるか」「自宅での学習やパソコン選びにアドバイスがあるか」「タイピングやマウスの操作を教えてもらえるか」などを確かめるとよいでしょう。未就学児のお子さんなら、親子で一緒に学ぶのもおすすめです。
アドバンスクールでは、専門講師がこれらすべてに対応します。親御さん向けの体験会「ママグラミング」も随時開催しております。
編集を終えて…
プログラミング教育とは、技術を身に着けることよりも「考えるトレーニング」だということがよくわかりました。そう考えると、親子で一緒に学ぶのも楽しそうですね!
「ママグラミング」についても、取材をしたいと思いました。お楽しみに!
タグ: プログラミング教育, 子どもの教育