バレエで身につくのは柔軟性だけじゃない?小学校からはじめるバレエ
2019年10月19日
バレエと言えば、3歳くらいの頃からタイツとレオタードを身に付け、スタジオでジャンプやスキップをするイメージがありますよね。しかし、レッスンが本格化してきて、上達や向き不向きなどを感じるのは、小学校低学年になってからと言われています。つまり、小学校に入学してからバレエを始めても、遅すぎることはありません。
そこで今回は、小学生から始めるバレエ、習う中で身につくことや教室選びについてをご紹介します。
◆バレエの習い始めはいつが最適?適齢のポイントは入園・入学時
・幼稚園に入園する3~4歳はとにかく楽しく!
冒頭でも紹介したとおり、幼稚園に入園する3~4歳を機にバレエを習い始める方が多くいらっしゃいます。この頃のレッスンの内容は、主に挨拶の仕方、ストレッチなどの柔軟、リズム遊び、スキップなどです。
就学前の子どもたちのレッスンは、楽しさが重視されており、発表会などの練習でも「お衣装を着てその場にいるだけでかわいい」という位置付けです。町の小さなお教室から、バレエ団の付属教室など、さまざまな形態の教室がありますが、就学前のお子さんたちが集まるクラスの内容は大差ないと言ってよいでしょう。
・3~4歳でバレエを始めるメリットとデメリット
小さいうちにバレエを始めるメリットとしては、とにかく柔軟性が身につきやすいということ。未就学児の場合は、週に1度のレッスンが一般的ですが、そのレッスン時間に柔軟をするだけで、かなり体が柔らかくなります。
また、大きくなってくると自分を他人と比べたり、恥ずかしい気持ちが先に立ってしまいがちです。しかし、幼いころからレッスンに親しんでいると、それだけで自信になり、ある程度成長しても積極的にレッスンに臨むことができるでしょう。
幼いころから習うメリットがある一方で、未就学のうちはあまり上達を感じることができないというデメリットもあります。途中で入ってきた子も、慣れてくればすぐに追いついてレッスンが進んでいくこともしばしばです。
あまりに低年齢で始めると、スキップどころか、先生からの前後左右の指示が理解できないことも多いので考え物です。発表会などの舞台ともなると拘束時間も長く、心身ともにツラい思いをすることにもなるでしょう。
・小学校に入学してから始めるバレエ
どんな習い事にも言えることですが、小学校に入学してから新しい習い事を始める場合は、その子の「習いたい」という意志は非常に強い場合が多いです。そのため、「こんな風になりたい」という目的や、「周りに追いつきたい」という目標があり、上達も早いといえます。
幼少期分のレッスン代がかからず、目的を持ってバレエを習ってくれるわけですから、親としては願ってもないことですね。
小学生になってから初めてバレエに触れるということは、やはり柔軟性や基本的な動きなど周りから遅れていることがあるのは否めません。しかし、幼少期と違い、先生の指示をしっかりと理解することができますから、トレーニングを積むことでトゥシューズを履く小学校高学年までには幼少から習っている子たちと同じように踊ることができるでしょう。
◆バレエは一人じゃできない習い事!コミュニケーション力が育つ
テレビで見るバレエは、国際的なコンクールでダンサーがひとりで踊っている場面や、舞台のワンシーンで男女が組んで踊っている場面が多いですね。しかし、バレエは一人で踊ることの方が少なく、常に他のダンサーとコミュニケーションを取りながらひとつの作品を作り上げていきます。
そのため、レッスン以外でも同じクラスの仲間と会話をしたり、時には違う学年の子どもたちとの交流をしたりすることもあります。年上のお兄さんやお姉さんが踊る様子を見て、見本にしたり、目標にしたり、たくさんの学びが生まれるのがバレエです。
時にはライバル心を燃やし、舞台の成功を共有し、仲間と共に成長していくことができますから、兄弟姉妹の少ない現代の子どもたちには特におすすめの習い事といえるでしょう。
◆バレエを始めたい!教室の選び方にはどんなポイントがあるの?
都心を中心に、カルチャーセンターやバレエ団の付属校など、たくさんのバレエ教室があります。教室選びはどのように進めたらよいのでしょうか。
・あなどれない「通いやすさ」
バレエは年齢が上がるとレッスンの数が増える習い事です。就学前は週1回、小学校低学年で週2回、トゥシューズを履くころになると週3回、コンクールに出場するとなるとさらにレッスンが増えます。
有名な先生を頼って離れた土地の教室に通っている方も少なくない世界なのですが、送迎が必要な場合、家族の負担も無視できなくなってきます。弟や妹がいる家庭では、レッスンが夕食の時間になることも多く、回数が増えるとそれだけ調整が必要になってきます。そのため、教室が通いやすい自宅のそばであることのメリットは大きいものです。
・発表会の頻度は必ず確認しよう
バレエのレッスン料は、他の習い事と特別大きな差はありません。しかし、発表会となると話は別です。どのような規模でやるのか、どのくらいの頻度でやるのかは、教室によって大きく変わってきますので、入会する前に必ず先生に確認を取ることをおすすめします。
聞きにくいことですが、発表会にかかる費用も「長く続けたいと思っているので、お聞きしてもよろしいでしょうか」など水を向けてみると、大体の金額を教えてくれるでしょう。ゲストダンサーを招く場合や子どもひとりで複数の衣装を着る場合などは生徒1人で20万円~30万円ほどの出演料が必要になってくることも。それが毎年かかるものなのか、2年に1度なのかは親としては大切なことですよね。
小さなお教室の場合は、年に1度スタジオで「おさらい会」のような形を取って済ませる場合もあります。発表会については教室によって本当にさまざまなので、子どもにとっても、サポートする親にとってもぴったりの教室を見つけることが大切です。
・「母の会」があるのかどうか
バレエ教室によっては呼び名はさまざまながら「母の会」が存在することがあります。先生がレッスンを担当し、その他のことは母の会のメンバーが交代で請け負う仕組みです。
具体的にはスタジオの掃除や発表会の受付、お弁当手配、シニョン(お団子ヘア)の結い方勉強会や手作り衣装の講習会の開催、時には忘年会や新年会などの食事会の手配まで行います。古いスタイルのお教室では、先生のお夕食を交代で作るなんてところもあるようです。
母の会は子どもの年齢や在籍年数で序列が決まっていることがほとんどということもあり、長くなってくると中心的な役割も増えてくるでしょう。先に述べたように母の会があるところは発表会で手作りの衣装を着用することも多い傾向にあります。バレエの衣装はソロで踊らない限り、他の子どもたちと同じように作らないといけないため、幼い弟や妹がいる場合や、兄弟姉妹で通わせている場合は負担を感じる方も多いようです。
裏を返せば、お教室のお母さんたちの絆は強いといえます。コンクール出場や留学など、同じ目標を持つ子どもたちがいれば、励ましあい、情報交換をしあって、成長していくことができるでしょう。
◆ (まとめ)バレエはすべてのダンスの基本!迷ったらバレエがおすすめ
ヒップホップや、エアロビクスの講師の方々は「バレエがすべての基本」と口をそろえて言います。どんなダンスでも、ある程度のレベルになるとバレエの基本が必要になってくるのだそう。「小さい時に習っていればよかったな」と話す講師も少なくありません。
お子さんに「ヒップホップやジャズダンスがやりたい!」と強い思いがあるのなら、そちらから始めるのがよいと思いますが、「踊りが大好き!習ってみたい!」という気持ちであれば、バレエから始めるのもおすすめです。
習いはじめに揃えるものはレオタード、タイツ、バレエシューズで、どれもさほど高額なものではありません。姿勢も良くなり、体幹も鍛えられますよ。これを機にバレエをはじめてみませんか?
タグ: バレエ, 習い事, 子どもの教育