お金のこと子どもにどうやって伝えよう。 現役ママFPが実践するお家でできるおかねの授業vol.2
2019年07月10日
お母さん方から、お小遣いのあげ方やお金の大切さの伝え方についてよく質問されます。
学校で教えてもらったわけでもないし、それぞれの家庭によってお金に対する考え方も様々。明確な答えがないことを子どもに伝えるのは親にとって悩ましいものですね。
お金は大事にしてね。無駄遣いはもったいない。良い使い方をしてね。
一度は自分が言われたり、お子さんに言ったことがあるでしょうか?
でも、大事にするって使わないこと?無駄遣いかどうかを決めるのは使った本人だし。そもそも良い使い方って?考えるほど謎は深まります。
では、「お金と心は繋がっている。お金は感謝の集合体だ!」という大前提を掲げるとどうなるでしょうか?
これは「ありがとう」が聞こえる使い方だったかな?お金を使う度に自問自答する。要は、心の確め算みたいなものです。この大前提があると、お金のことが格段に伝えやすくなるのです。
◆お金って何?
『お金って何?』
子ども達に質問すると「何でも買えるもの~」とか、「いっぱい働くといっぱいもらえるもの~」なんていう答えがすぐに返ってきます。ときには「金属~」なんていう回答をしてくれる子もいます。子どもにとってはとてもシンプルな問いかけのようです。
ところが、
『お金って何?』
大人に同じ質問をすると…「えー?そうですねぇ。う~ん。お金ってなんでしょうね…。」と途端に首を傾げて言葉に詰まってしまいます。
それはなぜか?
子どもにとってのお金は単なる物質に過ぎないのですが、経験や知識を重ねると、ある時からお金が物質から概念に変わるのです。だから言葉で説明するのが難しくなる。
お金にまつわる格言が世界中に数多くあるように、お金はいつも人の心とリンクする存在であり永遠のテーマです。
お金が、欲しいものを手に入れるだけでなく、場合によっては人間関係や人生も狂わせる威力があることを知っているからこそ『お金って何?』がものすごく哲学的な問いに聞こえるのかもしれません。
このように、『お金って何?』が親自身一言で言い表せない奥深さを感じているなら、子供にお金のことをどのように伝えたらいいのか悩んで当然だと思います。
でも幸いなことに子ども達は知っています。
お金は、仕事の対価としてもらったり、欲しいものを手に入れるために使えるということを。お金は人から人へ動いていくということを。
そして、もらったら嬉しい。使ったら楽しい。失ったら悲しい。奪われたら悔しい。
お金の動き方によって、いろんな感情が生まれることも想像できるのです。
◆一番大事なメッセージ
子ども達には、お金の動きはいつも「ありがとう」とセットになっているから、もらうときも使うときも自分や相手の心がぽかぽかしているかな?と感じてみようねと伝えています。
おうちでは、お金を渡したとき、お金を使ったとき「どんな気持ち?」とインタビューすることから始めてみてくださいね。
妹にプレゼントを買って「喜んでもらえて嬉しかった」
心がぽかぽかしたね~。と共感してあげてください。
衝動買いしたおもちゃ「やっぱり買わなければよかった」
だからやめなさいって言ったじゃない!はグッとこらえて、次は心がぽかぽかする使い方ができるといいね。と見守ってあげましょう。失敗も大切な財産です。
色んな感情の経験を重ねることで、お子さんは心がぽかぽかするお金のもらい方や使い方を習得していくことでしょう。
タグ: お金, 金融教育, 子どもの教育