お散歩が楽しくなる絵本! コロナで 限られたお外時間は「じっちょりん」とお 出かけしよう。
2020年05月01日
いきなり始まったコロナ休校から早3か月超。外出自粛の毎日も子供が自宅で学習する風景も、今は慣れたを通り越してすっかり飽きてきました。雨後のタケノコの如く始まった各社オンライン学習も最初は「おお!」と楽しく試しては感動していましたが、こうも長いと視力への影響やらが気になったり。思えば小中学生へも幼児へもオンライン学習って、長い時間になると健康上そして精神衛生上あまりよろしくないはず。そも空き時間のYouTubeだのゲームだのでデジタル時間増えてますしね。
家で長時間遊ぶのも限界があり少しでも外へ…とオフピークを狙ったお散歩や、空いている公園へのお出かけを試みるも、そうそう遠くには行けない。いつもの近所は「もう飽きた~」みたいな声が子供からも発せられ、このレアな期間を「有意義に過ごす」ってなかなか難しい。そんな親も子もストレスフルな「もうコロナなんて嫌~!」な日々に、我が家は一周回って「絵本」有意義なんじゃないかという境地に到達しました。おうちで読んでよし、お散歩で思い出して良しという、ちょっとだけ毎日の楽しみをプラスできるおすすめの絵本を紹介します。
それは「じっちょりん」シリーズ。かとうあじゅさんの作品で春夏秋冬の4冊があります。春は「じっちょりんのあるくみち」です。お話としては難しいものではないので、どれも1歳さんから小学生まで、幅広く楽しめる内容です。
じっちょりんという米粒くらいの生き物の家族は、おうちの片隅でお花やはっぱを集め、種を運ぶという暮らしをしています。時に妹がはぐれたり、大雨に降られたり…など、その家族の日常で起こる小さな出来事が記された絵本。もちろん架空、ファンタジー絵本です。登場人物は、優しくて頼りがいのあるお父さん、お料理が上手で暖かいお母さん、元気なお兄ちゃんと妹、という4人家族。こんな家族構成にも親近感が増します。
そのじっちょりん家族の生活する風景に、たくさんの道端の草花が登場します。何しろじっちょりん家族は草花と共に暮らしていますから。登場する草花は、例えば春だとカタバミやハルジオン、イヌノフグリなどの馴染みのある、どこにでもある見慣れた草花。丁寧に、ほんわかパステル調で描かれた色鉛筆画が優しい印象で「あれ、この花ってそういえばこんな可愛かったのね」なんて思わず見入ってしまう、そんなピースフルな絵本です。
草花と暮らすじっちょりんのストーリーも素敵ですが、じっちょりんの目から見た人間の家や街の風景も新鮮で愛らしいです。きっと猫って小人の目で見たら化け物だろうなあ、とか熱いアスファルトの割れ目から咲くナガミヒナゲシは砂漠の救世主だろうなあ、とか。私って普段イロイロ見逃しているなあ、なんてちょっとだけおセンチな気分になります。
このコロナ休校期間、我が家ではお散歩の際に知らない花が道端にあるとアプリをかざして花の名前を調べるのが習慣になりました。
このアプリです。
花調べ
ケータイで写真に取ると花弁の数や形からいくつか候補を探してくれ、その中から「これだ!」という花を選びます。購入した当初は精度が悪くて「無駄な課金をしてしまった…」と後悔しましたが、時を経て随分精度があがりました。95%くらいは名前や原産国などがわかりますので、散歩のお供に最適です。このアプリで調べた「あかばなゆうげしょう」(しかし妖艶な名前ですねえ)も「ながみひなげし」もじっちょりんシリーズに登場します。あとこの春「じっちょりんのあるくみち」には、ページごとに1つづつハートが隠されています。まあすぐわかりますが、子供にはけっこうウケが良いのでそれも含め、子供たちのお気に入り絵本です。
こちらの春「じっちょりんのあるくみち」はかとうあじゅさんのデビュー作だそうですが、デビュー作とは思えない完成度。いや、でもこの髄所に感じるみずみずしさはやはりデビュー作の良さなのかもしれません。
もし春「じっちょりんのあるくみち」がお気に召したら、是非夏バージョン「じっちょりんのなつのいちにち」、秋バージョン「じっちょりんとおつきさま」、冬バージョン「じっちょりんのふゆのみち」も手に取ってみて下さい。夏「じっちょりんのなつのいちにち」は花火のシーンが美しく涼しやか、秋「じっちょりんとおつきさま」はお月見のシーンの虫の演奏会の音が聞こえてくるよう、冬「じっちょりんのふゆのみち」は巣ごもり、と冬眠の暖かさが伝わってきます。どれも季節の楽しさ満載で、「去年はあんなだったなあ」とか「今年も楽しみだなあ」なんて気分になること請け合いです。
コロナ休校で外の世界に触れる時間が短くなった子供たち。限られたおそと時間を楽しく有意義に、そしておうちでも身近な自然に思いを馳せることのできる素敵な絵本シリーズ。きっと子供たちも、お外に出た時にはこの絵本を思い出して、道端に小さな物語を感じてくれると思いますよ
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